ウォリス積は、π/2 を単純な分数の無限積として表す:(2/1) × (2/3) × (4/3) × (4/5) × (6/5) × (6/7) × ⋯。各偶数は 2 回現れ、一度は隣より大きく、一度は隣より小さく現れる。十分多くの項を掛け合わせると、その積は π/2 ≈ 1.5708 に収束する。
ウォリス積:(2/1)(2/3)(4/3)(4/5)(6/5)(6/7)...。部分積は下から π/2 ≈ 1.5708 に近づき、極限のまわりを振動しながら収束する。
ジョン・ウォリスは 1655 年、積分 ∫₀^(π/2) sinⁿ(x) dx の偶数 n と奇数 n の場合を比較することでこの公式を導いた。驚くべき点は、幾何を使わず、有理数の純粋な掛け算だけから π を得ていることである。同じ積は、ガンマ関数の恒等式 π = Γ(1/2)² からも現れる。
ウォリス積の収束は非常に遅く、n 組までの誤差は 1/(4n) のオーダーである。それでも理論的には非常に重要で、研究された最初期の無限積の一つとして、sin(x) = x∏(1 - x²/n²π²) の解析や、複素解析における無限積理論全体への道を開いた。
偶数 n では I(n) = (π/2)·(1/2)·(3/4)·(5/6)…(n−1)/n。奇数 n では I(n) = 1·(2/3)·(4/5)…(n−1)/n。隣り合う積分 I(2n)/I(2n+1) の比が 1 に近づくことで、ウォリス積が導かれる。