n 以下のすべての素数の逆数、すなわち 1/2 + 1/3 + 1/5 + 1/7 + ⋯ + 1/p を足し合わせる。この和は発散するが、その増え方は驚くほど遅く、ln(ln(n)) のように成長する。マイゼル=メルテンス定数 M は、この和と主項 ln(ln(n)) との差を正確に表す定数であり、調和級数と ln(n) の差を表すオイラー=マスケローニ定数 γ に対応している。
オイラーは 1737 年、すべての素数の逆数和が発散することを証明した。これは素数が無限にあることを示すよりも難しく、素数がどれほど密に現れるかを数量的に示している。さらにメルテンスの定理は Σ(p≤n) 1/p = ln(ln(n)) + M + O(1/log n) と述べ、M が正確な定数項であることを示す。
オイラー=マスケローニ定数とマイゼル=メルテンス定数の比較
| オイラー=マスケローニ γ | マイゼル=メルテンス M |
|---|---|
| Σ 1/n − ln(n) → 0.5772 | Σ 1/p − ln(ln n) → 0.2615 |
| すべての整数 | 素数だけ |
M と γ は M = γ + Σₚ(ln(1−1/p) + 1/p) という関係で結ばれている。どちらの定数も無理数かどうかは未解決である。両者とも何十億桁も計算され、超越数ではないかと考えられているが、どちらについても証明はない。M の冒頭は 0.261497212847642783755426838608669…
調和級数(青)は 2.93、5.19、7.49、9.79 と増える。一方、ln(ln(n))+M のように成長する素数逆数和は同じ点で 0.84、1.18、1.52、1.85 にすぎない。
オイラー=マスケローニ定数 γ は、調和級数 (1 + 1/2 + 1/3 + ... + 1/n) と ln(n) の差を測る。マイゼル=メルテンス定数 M は、素数の逆数和 (1/2 + 1/3 + 1/5 + ... + 1/p) と ln(ln(n)) の差に対して同じ役割を果たす。どちらも、対数的に増える発散級数に対する「誤差補正」の定数である。
マイゼル=メルテンス定数 M ≈ 0.26149 は、調和級数に対するオイラー=マスケローニ定数と同様の役割を、素数の逆数和に対して果たす。メルテンスは 1874 年、1/2 + 1/3 + 1/5 + ... + 1/p = ln(ln(n)) + M + 小さな誤差 であることを示した。M が無理数かどうかは不明である。M は素数積に関するメルテンスの定理や、滑らかな数の密度にも現れる。M と γ は素数全体にわたる特定の和で結びついている。