微積分学の基本定理は、一見別々に見える 2 つの考えを結びつける。第 1 部は、ある固定点から x まで関数を積分して得た量を微分すると元の関数が戻るというもの。第 2 部は、定積分は原始関数を端点で評価して引き算すれば求まる、というものである。
∫₀² x² dx = [x³/3]₀² = 8/3 − 0 = 8/3 ≈ 2.667。原始関数 F(x) = x³/3 を使えば近似なしで正確な面積が得られる。
この定理以前、面積を求めるにはリーマン和が必要だった。領域を細い長方形に分け、全部足し合わせ、その極限を取る。基本定理はその全手順を 1 回の引き算に置き換える。ニュートンとライプニッツは 17 世紀後半にこれを理解し、そこから現代解析学が始まった。
微積分で学ぶほとんどすべての積分計算は第 2 部を使っている。原始関数を見つけ、端点で評価し、差を取る。これが可能なのは、微分と積分が正確に互いの逆操作だからである。現代数学で最も力強く、最も広く使われている定理の一つである。
リーマン和は長方形の和で面積を近似するが、基本定理は原始関数の差 1 つで厳密値を与える。
変化する力 F(x) が変位 a から b までの間にする仕事は、W = ∫ₐᵇ F(x) dx = P(b) - P(a) で与えられる。ここで P はポテンシャルエネルギーである。力学、電磁気学、流体力学では、累積量を評価するたびに基本定理が使われる。